2010年03月15日

がん患者、お金との闘い



著 札幌テレビ放送取材班
岩波書店
2010年1月

あとがきによれば「この本は、ドキュメンタリー番組

「命の値段 がん患者、闘いの家計簿」(二〇〇九年二月、

日本テレビ系列NNNドキュメントにて放送。五月には

北海道ローカル拡大版を放送)をもとに、書籍化したもの

です。」とのこと。

私は少し前まで保険の現場にいて医療保険やがん保険も

多くはないが(損保が中心だったので)携わってきた。

その時にいつも思っていたのは、高額療養費制度もあるし

医療保険やがん保険って本当に必要なのかな?と。

これが、本音だった。

しかし、この本を読み終わった今は「がん」という

ポピュラーな病気は底なしにお金がかかり、家庭を

崩壊の危機にたたせる可能性のある、恐ろしい病気

だということを知り不安になった。

そして、偉そうにブログのプロフィールに「ファイナンシャル・

プランナー資格あり」などと書いていながら「がん」で

「障害年金」が受け取れることも、この本を読むまで知らなかった。

この本によれば「役所も知らないというし、社会保険事務所の

担当者ですら知らなかった。」らしい。

高額療養費制度ですら最近は随分メディアにも取り上げられるが

知らない方が多いのだから仕方がないのかもしれない。

保険商品としてはがん治療の実態に合わせ、尚且つ低保険料

というのは難しく、「二〇〇九年に(中略)通院の実費を

保障するがん保険の発売を始めたが五年ごとに契約更新が必要で

、その度に保険料が上がっていくため、高齢になるほど保険

負担は重くなる。」のが今のところ出来得る最高の保障という

ことらしい。死亡保障の他にこの保険に加入できる方はかなり

恵まれている方だろう。

今回は私が保険に関わっていたために、どうしても保険と言う側面

ばかりを取り上げてしまったが、この本は「がん患者」とその家族

にはこういう現実がありそれに対する国、自治体等の対応は不十分

ということを広く認識して欲しいという願いが込められている。

二人に一人が「がん」になる時代。自分だけは関係ないと思わずに

多くの方に読んでいただきたい一冊だ。



posted by okapi at 04:59| 新潟 | Comment(0) | TrackBack(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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