2012年03月02日

安心ひきこもりライフ


著 勝山 実 
太田出版 
1,400円
 2011年8月 

 失業して無職の時期があった。

 意識していなかったけど、一日パソコンの前で過ごしてこれが「ひきこもり」かと感じた。 

その後、NHKでひきこもりの支援策のような制度の報道を見た。 

その影響かもしれないがひきこもりの人達は救済しなければいけない、と上から見るようになっていた。

 しかし、この本はどうも自分の認識とちがう。

 自称ひきこもりの著者は無理して働くなと主張。 

 精神科を受診したことがあるなら障害者年金を貰う手続きをしようとすすめる。 

 さらに障害者手帳は貴重なアイテムとまるでゲーム感覚。 

ひきこもりはアフィリエイトだネット古本屋だと起業みたいなマネをしても絶望に終わるとあとがきで記している。 

ひきこもりでなくともそんなんで食っていけることに憧れた自分にはやっぱりひきこもりの要素があるのかと感じる。 

自称ひきこもりではない自分が読むと途中少々飽きるところもある。

 自分が対象外の障害者年金の手続きの方法を延々読まされてもな・・・・・・。 

自称ひきこもりの著者が特殊なのか、ひきこもりの方はみんなこの本のような生活なのかわからない。

 ただ、ひきこもりへの目線は変わった。

 本書感じるのは貧乏志向やもっとかっこよく言えば「ダウンシフト」と考え方が近いということ。 

最後に甥っ子VSひきこもりのコラムはくすくす笑える。




 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村



本・書籍 ブログランキングへ







posted by okapi at 12:22| 新潟 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月09日

なぜ日本人は世界の中で死刑を是とするのか


著 森炎
幻冬舎新書
760円
2011年5月

ロシアの文豪であり、思想家であるトルストイによればキリスト教は人を裁くことを禁止している。

人を裁くことさえ禁止していて、その宗教は世界的に大きな影響力があるというのに死刑という刑罰が存在する事に疑問を感じていた。

そんな時に登場したのが本書である。

著者は東大法学部を卒業後裁判官を勤めた後、弁護士になった方。

第一章では戦後の死刑判決のでた事例を延々と紹介している。

最初は知らない事件ばかりで、興味を持って読める。

後半になってくると知っている事件が多くなり、しかもいずれも人が亡くなった事件なので気持ちが暗くなってくる。

第二章では死刑判決の基準として同じ戦後でも死刑判決の基準が如何に変化したかを解説している。

世相が判決に影響を及ぼしていることがわかる。

第三章では死刑判決の「観点」についての解説。

死刑になるにはいくつかの基準があり、さらに基本となる観点がある。

そして基準とともに観点もやはり変化している。

そして第四章では死刑は「正義」か?という問いを行う。

恥ずかしながら日本には死刑はあるが「終身刑」が存在しない、ということ驚いた。

存在しないといっても、判決の中に一文をつけることで終身刑と同じ刑にする事が出来るのだそうだ。

そして、著者は終身刑を越える死刑の正義を問うている。

ここはそれぞれの「価値観」に係わるところ。

だが、裁判員制度が始まった今、もっと広く議論がなされるべきと思う。

その議論をする際の参考書となる。



にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ







ラベル:死刑 森炎 裁判
posted by okapi at 04:38| 新潟 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月17日

生きのびろ!


著 雨宮処凛
太田出版
1,300円
2010年12月

私は貧困という言葉が日本の形容詞として使われる日が来るとは予想もせずに青春を過ごしてきた。

著者は1975年生まれなので私の7歳年下だ。

しかし、この違いが社会への出発の時点で大きな違いとなっている。

たった7年生まれたのが遅いだけ、これはやはり自己責任とはいえないし、世間もそう認めざるを得ないだろう。

著者は「生きさせろ!難民化する若者たち」で日本ジャーナリスト会議賞を受賞している。

今回紹介する本は「生きさせろ!難民化する若者たち」のあとの現状報告として、独自の方法で社会に関わっているロスジェネ世代をリポートしている。

紹介されている人物はいずれも「凄い」。

今までのやり方を無視してハリウッドから声をかけられた映画監督や、フリーランスにして活動家のお坊さん、

ホームレスのゼロ円生活に学ぶ建築家など個性が強すぎる。

また、会社が経営を辞めてしまったサウナを自主営業してしまった話なども、学生時代サウナでバイトしていた私にとっては興味深い。

時代が変わったのだから、今までの価値観や方法論、権力のあり方から生活方法、全てを考え直さないといけないと思い知らされる。

逆に考えれば、自分のやりたいようにやればいいんんだと勇気をもらえる。

番外レポートとして掲載されているコールセンターの海外業務はこんなことがまかり通るのかと驚かされるが、

自分の頭で考えずに世間の考えについていくとこういう落とし穴にはまりそうという教訓としてもいかせる。

閉塞間の強い日本でたくましく生きるためのバイブルとなる。




にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ





posted by okapi at 05:49| 新潟 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月13日

自殺者三万人を救え!


著 望月昭・細川貂々 澤登和夫 藤澤克己 清水康之 佐々木久長 NHK「”命”みんなで守る」制作班
NHK出版
1,700円
2011年2月

数年前、元上司が自殺した。

その時から自殺は他人事ではなくなった。

自殺者を減らす為に自分に何かできることはないのかと考えはするが、結局何も行動できていない。

この本はうつ病から自殺を考えていた方、うつ病のカウンセラー、自殺対策に取り組む方達、他国の自殺対策などを紹介している。

3万人、この数字が減らないのは自殺が個人の問題ではなく社会の問題になっているからだ。

では、現実に各自に何ができるのか?この本では「私たちが心がけたいこと」として

@関心を持ちましょう

A「気持ち」に寄り添いましょう

B一緒になって考え、共にあゆみましょう

と提案している。

以上の3点は身の回りにいて何かに困っている方達との接し方と同じではないか。

そう特別なことではない。

少しの想像力や思いやりが必要ということ。

つまり、一人ひとりが周囲の人との接し方を考えて改めれば自殺者は減らせるということだ。

人との接し方を考える、すなわち生き方を考えるということではないだろうか。

まず、私にできることは「隣人を愛せよ」という聖句に忠実に生きる努力をすることだと感じた。

さらに、機会があればもっと積極的にこの問題に取り組みたい。



にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ







ラベル:自殺 望月昭
posted by okapi at 06:00| 新潟 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする